2024年上演

【2024年】脚本刷新!2024年バージョン『モダン・ミリー』

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前回2022年9月にシアタークリエで見た作品。

脚本が刷新されて、よりハッピーでキュートな作品になっていた。

2022年のモダン・ミリー
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【2022年】ひたすら愉快で楽しい『モダン・ミリー』

2022年は台風当たり年? とにかく台風で雨に濡れたり、交通機関が心配だったり、ということが相次いでいる。 モダン・ミリー観劇日も、日比谷駅からシアタークリエに徒歩で行くほんのちょっとの間に、豪雨のた ...

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観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

『モダン・ミリー』

会場

シアタークリエ

観劇日

2024/7/10(Wed)ソワレ ←初日
2024/7/13(Sat)マチネ
2024/7/21(Sun)マチネ
2024/7/28(Sun)マチネ ←千穐楽

こじらせ熟女ミアーズ

ミセス・ミアーズは2022年に引き続き、一路真輝が演じたが、衣装やキャラクターが刷新されていた。

前回は確か、バン・フーとチン・ホーと同じく、ミアーズも香港人、という設定だったような気がする。

だから、前回は衣装もヘアスタイルも香港っぽいものだった。

↓↓↓↓↓こちらは2022年の時のX(Twitter)の写真。↓↓↓↓↓

しかし、今回のミアーズは、国籍不明の衣装とヘアスタイル。

↓↓↓↓↓この写真の一番右↓↓↓↓↓

ミアーズが、バン・フーに向かって「お前はちっとも英語を理解しない!」と怒鳴るシーンがあるので、ミアーズは英語ネイティブという設定なんだろうか?とも思った。

マジーを誘拐しようとするシーンでも、「グリンチー(Green Teaのことかと)飲む?」というセリフだったが、「ココアでも飲む?」というセリフに代わっていた。

さらに、前回は、ミアーズは表向きは若い女優向けの安宿の経営をしながら、その実、身寄りのない女性を人身売買するブローカーである、という設定だった。

それが完全に変わっていた。

ハッピーで陽気な作品に、人身売買とはブラックすぎる、と制作側が考えたのだろうか?

なんと、国籍不明のこの熟女ミアーズは、手元の文書をうーーーんと離して見ないと見えないほど老眼が進んでいる熟女でありながら、有名女優になる夢をあきらめきれず、女優になるために、お金を持っているドロシー(とマジー)を誘拐して身代金をせしめようとする、というストーリーに変わっていた!

こじらせ熟女か!

かなり無理がある設定!と思いつつ、そもそも、ミリーが田舎から出てきて素敵なジミーと街中で出会ったり、イケメン社長トレヴァーの会社にタイピストとして潜り込んだり、というストーリも、「実際にはナイナイ!」というぶっとんだ設定なので、これはこれであり、だな、と思った。

個人的には前回のストーリーも嫌ではなかったけれど、新しい脚本も、これはこれで良い。

前回は1回しか観劇していないので記憶があいまいなのだが、今回のほうがミアーズの見せ場が多かったような気がする。

野望を朗々と歌い上げて客席から大喝采をされる一路真輝、さすがである。

素晴らしいキャストたち

今回ジミー役に田代万里生!

NYでミリーと出会ったときには、フリーターみたいなふりをしていたけれど、育ちの良さが隠し切れないナイスガイ。

2幕の最後にハイソサイエティの一員ということを明かすが、もう最初から雰囲気に出てます!というところがさすが田代万里生。

1幕冒頭の、スカイブルーのシャツが本当によく似合っていてカッコよかったな。

ミリーとの駆け引きで、子供みたいに意地になる姿も本当に可愛い。

田代万里生といえば、やっぱりその安定した歌唱力。

さわやかで透き通る歌声は彼ならでは。

ミリー・ディルモント役の朝夏まなとについては、前回に引き続き、モダンガールの衣装が本当に似合っていてスタイリッシュ。

トレヴァーに失恋した時の顔、ジミーに恋してしまったときの顔、とにかくコケティッシュで魅力的なミリーであった。

トレヴァーの廣瀬友祐は、前回よりさらにオーバーアクションがパワーアップした感あり。

こんなに高級スーツが似合う良い男がやるコントを見れるなんて、なんて贅沢なんだろう。

ドロシーの夢咲ねねの存在感もあっぱれであった。

特にダンスシーンが素敵。

マジー役の土居裕子、もはや年齢不詳。

若い娘に化けるシーンでは、「若い娘にみえなくもない・・・」と思ってしまった。

往年の歌手として姿は、貫録を見せながらもちらちらと垣間見えるキュートさが素敵。

今回、すごくよかったのが、チン・ホーの大山真志。

バン・フーの安倍康律との掛け合いの歌もよかったけれど、大山真志の歌唱力が堪能できるナンバーが、2幕最後の数小節、というのは、なんだかちょっぴり心残りだ。

英語が話せない、という設定なので、ほとんどセリフがないが、セリフなしで恋に落ちたり絶望したり、そしてそれらの表現がいちいちクスクスと笑えるのが素晴らしい。

その他

どんな作品でも、初日にみられるのは幸運なこと!

初日には客席には関係者も多く、私のすぐそばの席には、演出の小林香氏が座っていた。

2024/7/10(Wed)ソワレ・初日!

そして、千穐楽に立ち会えるのも、非常に幸せなこと!

2024/7/28(Sun)マチネ・千穐楽!

千穐楽を終えて、日比谷シャンテのル・タンでマッサージを受けて、外に出ると・・・・

東京ミッドタウン日比谷の風車のオブジェが目に入った。

2024/7/28(Sun)19時ぐらい

私が書いています
運営者情報

姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

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作品情報

キャストなど

キャスト

ミリー・ディルモント:朝夏まなと

ジミー・スミス:田代万里生

トレヴァー・グレイドン:廣瀬友祐

ミス・ドロシー・ブラウン:夢咲ねね

チン・ホー:大山真志

マジー・ヴァン・ホスミア:土居裕子

ミセス・ミアーズ:一路真輝

ミス・フラナリー:入絵加奈子

バン・フー:安倍康律

砂塚健斗、高木裕和、常住富大、堀江慎也、村上貴亮
伊藤かの子、島田 彩、橋本由希子、湊 陽奈、吉田萌美、玲実くれあ

演出・音楽・振付等

脚本:リチャード・モリス、ディック・スキャンラン
新音楽:ジニーン・テソーリ
新歌詞:ディック・スキャンラン
広東語翻訳:ドゥラ・レオン(柯杜華)、スーザン・チェン
原作 / ユニバーサル・ピクチャーズ同名映画脚本:リチャード・モリス

演出 / 翻訳:小林 香
訳詞:竜 真知子
振付:木下菜津子、RON×II、松田尚子
音楽監督:大嵜慶子
美術:松井るみ
照明:髙見和義、島田美希
音響:山本浩一
衣裳:中村秋美
ヘアメイク:伊藤こず恵
歌唱指導:高城奈月子、吉田華奈
音楽監督補/稽古ピアノ:亜久里夏代
稽古ピアノ:間野亮子
オーケストラ:東宝ミュージック ダット・ミュージック
演出助手:福原麻衣
舞台監督:佐藤 博、栁田 諒
制作:柴原一公
プロデューサー:田中利尚、渡邊 隆

宣伝美術:植田麗子
宣伝写真:宮坂浩見

最終更新日 2024年7月29日

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