5月の良く晴れた日に、久々に横浜に来た。
KAAT神奈川芸術劇場は、よい劇場だと思うのだが、東京の東側に住んでいると、少し遠いため、観劇にプラスアルファをつけてじゃないと、なかなか来れない。
Contents
観劇メモ
会場や観劇をした日など。
演目名
五大路子ひとり芝居 横浜ローザ 赤い靴の娼婦の伝説
会場
KAAT神奈川芸術劇場
観劇日
2022/5/14(Sat)マチネ
そもそもなぜこの演目を見たのか?!
ひょんなことからこの演目のことを知り、猛烈に見たくなった、という経緯がある。
それは、ミュージカル「メリー・ポピンズ」の興奮も冷めやらぬころ、「そうだ!映画のメリー・ポピンズも見ておこう!」と、自分が加入しているU-NEXTで検索をしたことから始まる。
もちろん、ジュリー・アンドリュース主演の有名な映画「メリー・ポピンズ」も検索で見つかる。
しかし、「メリー」というキーワードでは「ヨコハマメリー」というドキュメンタリ映画も検索結果に出てきたのだ。
しかも、「老婆となっても横浜の街に立ち続けた伝説の娼婦・ハマのメリーさんの半生を追う」とあるじゃないか。
猛烈に好奇心が刺激された。
こうしてジュリー・アンドリュースそっちのけで、「ヨコハマメリー」を食い入るように見た。
平成になってもなお、戦後の娼婦が、娼婦のまま存在していたって?
それも、東京から程よく近い横浜に?
自分が何も知らなかったことに衝撃を受けた。
このドキュメンタリは2005年に制作されたもので、当のメリーさんはその年に岡山の老人ホームでお亡くなりになった、という。
1995年に、メリーさんは横浜を去って、実家のある岡山の老人ホームで暮らしていたのだ。
そのドキュメンタリを見終わった後も、彼女はいったいなぜ街頭に立ち続けたんだろう?といつまでたっても疑問がやむことはなく、インターネットでメリーさんのことを検索し続けた。
そんなおり、五大路子という女優が、ライフワークのようにしてメリーさんを演じ続けている、ということを知った。
しかも一人芝居で、である。
これは、観に行かなきゃ、と、わずかに残っていた一番後ろの席のチケットを確保したのである。
モンペ姿の若い女性から白塗りの老婆まで
KAAT神奈川芸術劇場大スタジオは、程よく小さい。
よって、一番後ろの列の席からも舞台はよく見える。
舞台には簡単な装置と、五大路子、それと、時々フルート演奏の女性が登場してくる。
五大路子は、モンペ姿の若い女性から、原色の服を着たパンパン(戦後の米兵相手の街娼)、そして、年老いて白塗りになった老婆まで演じた。
ローザ(メリーさん)が誰かと話すときは、五大路子が「その誰か」のセリフもしゃべった。
舞台上で、五大路子は白いドーランを顔に塗った。
真っ黒な太いアイラインも舞台上で引いた。
横浜ローザ2022
ご来場まことにありがとうございました。
来年2023年5月19日〜23日
赤レンガ倉庫ホールにて公演します。
また来年お会いする時を楽しみに
是非ローザに逢いにいらしてください#横浜夢座 #横浜ローザ #五大路子 pic.twitter.com/ie0tBkdyav— 横浜夢座 (@yokohamayumeza) May 17, 2022
令和の現代に見ると、これはこれでアバンギャルドな尖ったメイクとファッションだね、という印象だが、当時(平成)の横浜の人たちはどのように見ていたんだろうか?
休憩なしの80分。
食い入るように見ていたらあっという間だった。
客層はわりと内輪っぽい雰囲気
劇場に行く楽しみの一つに、観客をウオッチすること、というのもある。
今回はどのような客層なのだろう?と興味津々だった。
終演後のトークショーで、五大路子が「大学生のグループが入っている」と言っていた。
同じゼミの学生が、勉学のために来ているのだと言う。
おそらく歴史や風俗を学んでいる学生なのだろう。
また、それほど広くないロビーの中で、あいさつを交わしたり話している客が多かったので、割と「うちわ」の観客が多いのかもしれない、という印象を持った。
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運営者情報
姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...
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作品情報
キャストなど
キャスト
五大路子
演出・音楽・振付等
企画・出演:五大路子
作:杉山義法
演出:西川信廣
スペシャルゲスト:杉山葉子(フルート)
最終更新日 2022年5月18日