2022年上演

【2022年】アクションかダンスか?役者の敏捷な動きが見もの!『スラムドッグ$ミリオネア』

※アフィリエイト広告を利用しています

https://lasfloresrojas.com

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

スラムドッグ$ミリオネア

会場

シアタークリエ

観劇日

2022/8/20(Sat)ソワレ

アクションかダンスか?

いやぁ、すごかった。

ラム・ムハンマド・トーマス(屋良朝幸)とサリム(村井良大)が、悪党ども(?)から逃げ回るシーンが圧巻。

屋良朝幸、村井良大、そしてアンサンブルの男性キャストが、舞台上を縦横無尽に動き回るシーンは、楽しくもあり、別の意味でハラハラした。

なぜって、追いかける悪党と、逃げる2人、という設定を「舞台」という区切られた空間の中で行うものだから、舞台転換をやりながら、動いている装置の上で役者たちが走ったり飛び跳ねたり、装置から別の装置の上に飛び乗ったりするのだ。

屋良朝幸のチーターのような敏捷な身体能力、半端ないわ・・・

そう感心する一方で、「これ、ちょっとでも舞台転換をミスすると大けがにつながるんだよなぁ」という思いが脳裏をかすめる瞬間もたびたびあり、都度怖くもなった。

まずは、こうしたリスクを伴う演出で見事演じ切る役者さんたちに、感謝!である。

ミュージカルとして、こうしたダンスとも違う躍動感のある動きを取り入れている作品はかなり珍しいのではないだろうか。

それぞれの役者の新境地?!

唯月ふうかが、今回はなんとムンバイの娼婦役、ということで、いままでの「優等生」っぽいイメージを少し払拭したように思えた。

前回「四月は君の嘘」で、ソフトボール部のスポーツ女子、という健全な女子高生役をやっているのを見て、「そろそろ、ふうかちゃんの妖艶な役もみてみたいなぁ・・・」なんて思っていたところだったので、まさにドンピシャ!だった。

あわせて読みたい
2022-kimiuso
【2022年】若さがまぶしい『四月は君の嘘』

漫画が原作で、高校生が主人公で、学園が主な舞台のミュージカル・・・ 「わぁ、苦手なタイプの作品だわ」と思ったものの、ルックスがよくて歌が超絶にうまくて演技の幅も広いあの木村達成が出演するなら一見の価値 ...

続きを見る

いいタイミングで適切な役に巡り合ったのでは?

また、弁護士スミス・シャーは大塚千弘。

少し黒めのドーランを塗って、白いスーツ姿で現れた大塚千弘は、いつのまにか母性のようなものを垣間見せていて、とっても魅力的だった。

ただ、2幕の最後にしかソロがなかったのは残念。

彼女の歌をもっと聞きたかったのに!

サリムとシャンカールの2役演じた村井良大については、あらためて「芸の細かい役者」、という印象を持った。

特にシャンカールは、(毒母が暴力をふるったせいで)言葉が話せない少年、という設定。

セリフがないのに、非常に雄弁だった、ということはいったいどういうことなんだろう?と感じた。

インドの「闇」と癖のある役者たち

インドが抱える「闇」をベースにしたストーリーだからこそ、癖のある役者の存在も際立った。

業の深そうな女性の役が、本当に見事にはまりまくったな、と思ったのが、1幕で「インチキ占い師」、2幕で「実の息子シャンカールを虐待して最後は見殺しにしてしまう金持ちのマダム」、を演じた池田有希子。

また、同時に、とくに1幕では鍛え上げられたウエスト周りにも注目してしまった。

プレム・クマール役の川平慈英は、実は舞台で見るのは初めてだったが、「The・サイコパス!」という感じでよかった。

国民的スター司会者として、表向きは陽気にふるまっているものの、目の奥は全然笑ってない、というところが、非常にサイコパスっぽい。

ここ最近、川平慈英を見るときには、両目が「楽天カード」で隠されていたため、なおのこと、冷たい目が印象的だった。(笑)

楽天カードマン

楽天カードのHPより引用

私が書いています
運営者情報

姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

続きを見る

作品情報

キャストなど

キャスト

ラム・ムハンマド・トーマス:屋良朝幸
サリム/シャンカール(二役):村井良大
ニータ:唯月ふうか
スミタ・シャー:大塚千弘
プレム・クマール:川平慈英

池田有希子
辰巳智秋
吉村 直
野坂 弘
阿岐之将一
當真一嘉
中西南央

バンド

Bass,Synthesizer;大林亮三(SANABAGUN./Ryozo Band)
Guitar;マスダミズキ(miida)
Keyboards,Synthesizer;KAYO-CHAAAN
Drums;粕谷 哲司(Yogee New Waves)

演出・音楽・振付等

原作:ヴィカス・スワラップ「Q&A」
上演台本・演出:瀬戸山美咲

作曲:Kamoto Kohei、Sean Oshima、XLII、Carlos K.、田中マッシュ、鈴木エレカ
音楽制作:坂井田裕紀
振付:北尾 亘
美術:原田 愛
照明:笠原俊幸
音響:長野朋美
映像:松澤延拓
衣裳:及川千春
ヘアメイク:宮内宏明
パルクールコーディネート:HAYATE
歌唱指導:山口めぐみ
演出助手:伊達紀行
舞台監督:宇佐美雅人
制作:佐々木里佳子
制作助手:斎藤凌子
企画:山﨑奈保子
プロデューサー:増永多麻恵
協力:ギャガ
製作:東宝株式会社
宣伝美術:植田麗子
宣伝写真:設楽光徳

スポンサーリンク

チケットぴあ

-2022年上演