2022年上演

【2022年】アッキーが悪魔に?!『CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』

2022-CrossRoad

https://lasfloresrojas.com

藤沢文翁による新作のミュージカルである。

古い名作ミュージカルも好きだが、新しい作品も、わくわくするものだ。

しかも、音楽の悪魔なるものが登場し、それを中川晃教が演じる。

なお、この作品は1公演のみの観劇だったので、ダブルキャストのニコロ・パガニーニ役は相葉裕樹、アルマンド役は戸井勝海で、観劇した。

なお、相葉裕樹は公演中にコロナに感染していたらしく、数公演はダブルキャストの水江建太がカバーしていたらしい。

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ

会場

シアタークリエ

観劇日

2022/6/17(Fri)マチネ

濃い赤と漆黒の舞台

舞台全体のトーンが、濃い赤と漆黒という印象。

記憶に残っているのは、その色なのだ。

おそらく舞台装置、衣装、照明などが、そうしたトーンでそろえられていたのだと思う。

濃い赤は血の色?漆黒は悪魔の住む闇?そんなことを思わされた。

天才バイオリニストニコロ・パガニーニを演じる相葉裕樹は、この作品中ではほとんど笑みを見せない。

苦悩の表情か、怒りの表現だけだ。

私は音楽を「鑑賞する側」の人間なので、音楽を作ったり演奏したりする側の気持ちは、正直なところわからない。

この地球上で音楽を生み出すことは、それほどまでに苦しいものなのか?

さて、今回闇に潜む「悪魔」アムドゥスキアスを演じた中川晃教だが、前回見ているのは、非常に人間臭い鉄郎(『銀河鉄道999』)だったので、観るほうとしてもまた別のアッキーがみられる、という楽しみもあった。

中川晃教本人も、悪魔を演じることを楽しんでいるようで、マントさばき一つにも遊び心を感じたのは私だけだろうか?

また、眉毛を完全に塗りつぶした状態で登場してきたことにも軽く驚いた。

まさかの眉つぶし!だった。

執事のアルマンド役はWキャストだったが、戸井勝海で見た。

品がよくて控えめで、こういう執事実際に存在してそう、という存在感だった。

今回もお母さま香寿たつき

ここのところ香寿たつきは「母親」の役で見ることが多いような気がする。

『蜘蛛女のキス』(2021年12月)でも主人公の母親役だったし、『Little Women -若草物語-』(2018年9月)では、4人の娘のお母様役だった。

とにかく、単に誰かの母親、というだけではなく、母性を前面に出す役柄がここのところ印象に残っている。(だから『エリザベート』のゾフィー皇太后役はちょっと違う。)

その母親テレーザが、ニコロの演奏を一番後ろの席で聴き、隣に座ったアムドゥスキアスのつまらない「そそのかし」に、「あなた十字路の悪魔でしょ」と無表情で応えるシーンにほんの少し鳥肌が立った。

ただ息子を溺愛している母親ではなかったのだ、ということがそのセリフでわかるからだ。

テレーザが歌うナンバーもあるはあるけれど、もっと歌が聞きたかったかなぁ、というのが正直なところ。

若手の演者たち

アーシャ役の早川聖来の演技が嫌味なく、無垢な少女らしさが出ていてとてもよかった。

ただ、色がとても白いのであんまりジプシーの娘には見えなかったかな、という点が残念。

まだかなり若いと思うので、歌唱力もこれから伸ばすことは可能だろう。

また、踊りは得意らしく、のびやかなソロダンスを披露していた。

アーシャのダンスシーンは、ほんの一コマだったが、とても印象に残っているので、そのダンススキルを活かせる役に巡り合えるといいのではないか。

エリザ役の青野紗穂、歌いだした瞬間に「ああ、ミュージカル畑の人ではないのね」ということが分かったが、とても安定した歌唱力だった。

幼い顔つきとは裏腹にその演技はすでに貫禄があり、皇帝ナポレオンの妹、という立場ゆえのプライドと孤独をよく表現していたように思う。

いずれも今後が楽しみ。

私が書いています
運営者情報

姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

続きを見る

作品情報

キャストなど

キャスト

アムドゥスキアス:中川晃教
ニコロ・パガニーニ: 相葉裕樹(Wキャスト) / 水江建太(Wキャスト)
アーシャ:早川聖来(乃木坂46)
エリザ・ボナパルト:青野紗穂
コスタ:畠中洋
アルマンド:山寺宏一(Wキャスト) / 戸井勝海(Wキャスト)
テレーザ:香寿たつき

Ensemble
荒居清香、小倉優佳、趙 京來、德岡 明、中野亮輔、増山航平、宮田佳奈

演出・音楽・振付等

原作・脚本・作詞・演出: 藤沢文翁
作曲・音楽監督: 村中俊之

最終更新日 2022年6月23日

-2022年上演