2022年上演

【2022年】観客席で頭をフルスロットル~ハロルド・ピンターの『管理人』

thecaretaker

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木村達成が「血の婚礼」に続いて、またストレートプレイに出演。

私は、ストレートプレイはミュージカルほど積極的には観ないのだが、気になる出演者がいれば見るようにしている。

今回は、いつも気になっている木村達成と、ボディーガードでストーカー役をやっていた入野自由、そして、一人芝居で有名なイッセー尾形が出演、ということで、チケットを調達した。

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

管理人

会場

紀伊國屋ホール

観劇日

2022/11/19(Sat)マチネ

とことんかみ合わない会話

この作品は、体調が万全な時に見るべきだと思う。

3人の登場人物が、舞台上でとことんかみ合わない会話を繰り広げる。

なぜ今それを言う?

その発話の意図は?

・・・そんなことをぐるぐる考えながら、舞台にかぶりついていると、とことんカロリーを消費する。

しかも、休憩なしの100分!

「少し休憩が欲しかった!」というのが本音である。

今回、土曜日の午後にチケットを取ったが、平日の夜ではなくてよかった、と心底思ったぐらいだ。

また、とことん会話がかみ合っていないにもかかわらず、3人の登場人物にはどこか一体感みたいなものが垣間見られるのも、なんだか不思議。

そして、彼らの会話はかみ合っていないうえに、一つ一つのセリフがうなるほど長いのだ。

いや、本当に長い!

延々と言い訳のようなたわごとを言い続ける老人デーヴィスに、嘘なのか本当なのか精神病院に入れられていた過去を語るアストン、語る言葉一つ一つに何が真実なのかがいまいちつかみきれないミック・・・・

え?!もう、あなたたち、なんなの?

と客席から叫びたくなるわけである。

名優・イッセー尾形

イッセー尾形の間の取り方が、独特で、冷静に考えると「全然おかしくない」シーンで、クスリと笑いたくなるから不思議。

私だけじゃなくて、ほかの観客からも、クスクス・・・という笑いが漏れる。

怪しげな老人デーヴィスは、延々と言い訳のような長いセリフを朗々と語る、はっきり言ってうざい。。。。うざいのに、どこか憎めなくてかわいい。

あれはなんだったのだろう?

アストン(入野自由)とミック(木村達成)は、兄と弟だが、実は舞台上で二人が会話するシーンはほとんど無い。

いや、ゼロだったか????

すべてデーヴィスという怪しい老人を介して、物語は進行していく。

ところが、ラストのほうで、アストンとミックが目を合わせてニヤリと笑うシーンがあるのである。

あれ?!今の何?と思った。

私にはなんだか全く理解できなかったのだが、妙に印象に残るシーンだった。

この作品の客層?!

今回は、センターブロックの、3列目センターで観劇した。

観劇した日は、土曜日の昼である。

私の座席から見る限りでは、客席に若い女性が多くいるように見えた。

客席後ろのほうはわからないが、前列はほぼ女性、それも20-30代の女性が目立った。

木村達成のファンが駆け付けたということだろうか?

定職を持って月曜日から金曜日までは働いている女性が駆け付けた?(あくまでも推測)

こういう客層の調査、分析って、やってみたら面白いだろうな。

舞台興行のマーケティングって、とても興味ある。

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姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

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作品情報

キャストなど

キャスト

デーヴィス:イッセー尾形
ミック:木村達成
アストン:入野自由

演出・音楽・振付等

作:ハロルド・ピンター
翻訳:小田島創志
演出:小川絵梨子
美術:小倉奈穂
照明:松本大介
音響:加藤 温
衣裳:ゴウダアツコ
ヘアメイク:大宝みゆき
演出助手:渡邊千穂
舞台監督:八木 智、弘中 勲
企画・制作:正川 寛
製作:インプレッション

最終更新日 2022年11月19日

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