2024年上演

【2024年】運命ふたたび『ベートーヴェン』 (名古屋・御園座)

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東京は、日生劇場で3回ほど観劇したが、名古屋は御園座でも観劇。

東京公演は、チケット争奪戦が予想されており、思ったようにチケットが取れないかも?と思ったのであらかじめ地方公演もチケットを取っておいたのだ。

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案の定、東京は3回分しか取れず(希望の半分)、日本初演作品としては若干の消化不足感があったので、名古屋御園座公演のチケットに当選して、とりあえずよかった。

フランツ・ブレンターノは坂元健児、ショルシュは三木治人、マクセは井澤美遥で観劇。

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

ミュージカル『ベートーヴェン』

会場

御園座

観劇日

2024/1/13(Sat)ソワレ

劇場が変わると作品も違って見える?

東京の日生劇場から御園座に変わったからなのか、私が当作品を見るのが4回目だからなのか、少し作品が違って見えた。

なんとなく華やかな気持ちになったのは、御園座の内装が鮮やかな赤で彩られているせいなんだろうか?

もちろん、貴族たちが歌い踊るシーンなど、華やかなシーンもあるのだが、いつにもまして華やいだ非日常な感覚を味わった。

複雑な女性ベッティーナ

東京で観た時も思ったのだが、トニの夫の妹、つまりトニの義理の妹にあたるベッティーナが、今回より気になった。

木下晴香が演じているこの役、見ようによってはフレネミーにも見えるのである。

実際、脚本家がそういう意図で書いているのか、そういう演出がされているのか、はたまた私がそう感じるだけなのかわからないが、一番最初のナンバーから、兄嫁であるトニを見下しているような歌詞がある。

「ただ可愛いだけの人だと思っていたのに、こんな立派なお屋敷の相続人だなんて!」みたいな、上から目線の歌詞があるのだ。

最初に聞いた時にも、「ん?!」とひっかっかった。

それと、恋人アヒムをいかに愛しているか、彼からいかに愛されているか、ということをトニの前で饒舌に語るシーンも印象的だ。

そして、それを聞いてしょんぼりするトニに向かって、「あら?なんか寂しそう、どうしたの?」と聞くのだ。

このシーン、トニが夫に愛されていないことを知って、ベッティーナがわざとのろけてみせたのだとしたら、なんて嫌味な女なんだろう!

やっぱり耳福な作品

御園座公演も結局、1回公演のみしか当たらなかったので1回の観劇となったが、わざわざ御園座までやってきた甲斐はあった。

どこまでも耳福な作品。

井上芳雄はいわずもがな、プリンシパルもアンサンブルも、すべて歌唱力が素晴らしい。

東京公演では声がひっくり返っていた坂元健児も、御園座では素晴らしい歌唱を披露していてホッとした。

カーテンコール

御園座での公演は、たったの4公演。

私が見たのは3回目。

東京→福岡→名古屋→兵庫、という巡業だが、「名古屋で今日、大千秋楽を迎えるキャストがいる」と、2024/1/13(Sat)ソワレのカーテンコールで、井上芳雄が言っていた。

え?だれ?

と思ったら、マクセ役の井澤美遥ちゃん。

日生劇場でも感じていたが、素直できれいに伸びる声が素晴らしい。

井上芳雄と花總まりに促され、大千秋楽のあいさつを、と言われると、おそらくは何も演技していないであろう素の状態で、何かをしゃべっていた。

何を言ったか覚えてないのだが、とにかく可愛らしかったことだけ覚えている。

最後に井上芳雄が「なんか最後に(美遥ちゃんに)全部持っていかれた感があるけど、みなさん、本編忘れてないですよね?」と客席に確認していたのがおかしかった。

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姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

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作品情報

キャストなど

キャスト

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:井上芳雄
アントニー・ブレンターノ:花總まり
カスパール・ヴァン・ベートーヴェン:小野田龍之介
ベッティーナ・ブレンターノ:木下晴香
バプティスト・フィッツオーク:渡辺大輔
ヨハンナ・ベートーヴェン:実咲凜音
フェルディナント・キンスキー公:吉野圭吾
フランツ・ブレンターノ(Wキャスト):佐藤隆紀、坂元健児

家塚敦子/中山 昇/中西勝之
岡崎大樹/鈴木凌平/福永悠二
樺島麻美/松島 蘭/横山博子
荒木啓佑/川島大典/後藤晋彦/田中秀哉
俵 和也/村井成仁/横沢健司
彩橋みゆ/池谷祐子/石原絵理/大月さゆ
島田 彩/原 広実/樋口 綾/吉田萌美

ショルシュ(Wキャスト):西田理人、三木治人
マクセ(トリプルキャスト):井澤美遥、長尾侑南、若杉葉奈

演出・音楽・振付等

脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出:ギル・メーメルト
翻訳:増渕裕子
訳詞:竜 真知子
音楽監督:甲斐正人
振付:ムン・ソンウ
演出補:チョ・ヒョンソク
セット/映像デザインディレクター:オ・ピリョン
照明:日下靖順
音響:山本浩一
衣裳:生澤美子
ヘアメイク:富岡克之(スタジオAD)
映像:栗山聡之
音楽監督助手:竹内 聡、宇賀神典子
歌唱指導:林 アキラ、やまぐちあきこ、安部誠司
舞台監督:廣田 進
演出助手:末永陽一
演出助手補佐:鄭 光誠
振付助手:ヨン・ボラ
指揮:上垣 聡
稽古ピアノ:國井雅美、宇賀村直佳、森本夏生、石川花蓮
オーケストラ:東宝ミュージック(株)、(株)ダット・ミュージック
アシスタント・プロデューサー:鳥澤勇人
プロデューサー:岡本義次、今村眞治、田中利尚
宣伝フォトグラファー:HIRO KIMURA
宣伝アートディレクション:服部浩臣(COM Works)
製作:東宝

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