1980年のアメリカの映画をもとにしたミュージカル。
ミュージカル化は2008年で、日本初演は2012年。
2012年当時の日本版のキャストは、バイオレット草刈民代(今回明日海りお)、ドラリー友近(今回平野綾)、ジュディ紫吹淳(今回和希そら)、フランクリン石井一孝、というキャストだったそうな!
それも見たかったな。
とくにカズさんのフランクリン!想像もつかない。
観劇メモ
会場や観劇をした日など。
演目名
『9to5』
会場
日本青年館ホール
観劇日
2024/10/8(Tue)マチネ
古いけど古くないテーマ
セクハラ、パワハラ社長を、3人のパワフルウーマンがやっつける、というコメディ。
もっと気楽に笑えるんだろうな、と思っていたが、意外や意外、このフランクリンみたいなセクハラ野郎は、2024年時点の今でもリアルで生息していることを知っているせいか、両手放しで笑えない自分に気が付いた。
この映画が1980年に公開されたアメリカではどうなんだろう?
未だに「プロフェッショナルの女性」を「お嬢ちゃん」と2流扱いする男性は生息しているんだろうか???
不平等人事で辛酸をなめている女性プロフェッショナルは、アメリカにも多く存在するのだろうか???
演者と衣装がすごくいい!
ポスターで見たときに「あ!これ、きっと衣装が可愛くてみごたえあるやつ!」と思った。
明日海りお、平野綾、和希そら、別所哲也らミュージカル『9 to 5』が開幕 コメント&舞台写真が到着 https://t.co/pjNJPyqpLd pic.twitter.com/ITqBfbG7Qo
— SPICE[舞台情報メディア]/e+ (@spice_stage) October 7, 2024
予想通り、衣装がカラフルで素敵。
特に平野綾のピンクの衣装は、可愛い!の一言。
まあ、心の中で突っ込み、「社長のセクハラが嫌なら、なんでそんなミニスカートはいてんのよっ!」と。(笑)
今回明日海りおは、働くシングルマザー。
ちょっと意外な役が来たね!という気もしたのだが、スーツ姿もうっとりするほどかっこいい!(特にパンツスーツ!)
彼女に惚れる若い会計士ジョーが内海啓貴。
社長からの報復を恐れた時のチキンぶりとか、もうかわいくてかわいくて!というキュートさ。
離婚歴のあるジュディ役には和希そら。
彼女は、宝塚宙組時代の「アナスタシア」(2020年秋・大劇場)のリリー役で一度みたきり、久しぶりだった。
芯のある声と歌がすごくいいと感じた。
また、ジュディの元夫役に俵和也、クズ野郎っぷりがいけ好かないけれどいい感じだった。
ちなみに、今回一番気に入ったのが、ロズ役の飯野めぐみ。
私の中では、『貴婦人の訪問』(2015年、2016年)の若き日のクレア役が印象に残っているので、ほっそりとした女優さんだったはずなのだが、10年も経ってないのにいまや貫禄たっぷりなミドル女性になっていることも驚きなのだ。
女優っていろいろ変化するんだな。
別所哲也のセクハラ社長は、もう想像通り、だった。(笑)
劇場のこと
久しぶりに日本青年館ホールに来た。
正直、この劇場は好きじゃない。
なんだか導線が悪いような気がするし、何かが「狭い」気がする。
幕間の休憩時間も、スタッフが「トイレにお並びいただくと2幕の開演に間に合わないことがありまーす、ご了承ください。」と呼びかけていることにも違和感を覚えた。
いやいや、間に合うように休憩時間設定してよ、誘導してよ!と思った。
客席内は、開演前後と幕間では「自分の座席」から写真撮影OKだった。
中には、通路で写真撮影をしている人もいて、それに対してはスタッフから「禁止」の掛け声がかかっていた。
残念なことに、この「通路で写真撮影お断り」の掛け声が、とても感じ悪かった。
おそらくは、通路で写真撮影をすると、ほかの客の通行の邪魔になる上、危険なので禁止しているのだと思うが、なんだか脅すような言い方で通路の写真撮影お断りをしていた。
ちょっと正確に覚えていないのだが、「こっちからは見えているんだからな」みたいな言い方で、「え?それってお客様に言うような言葉?!」とちょっとびっくりしたのだ。
「通路をふさぐと危険ですから、おやめください」って言えばいいだけなのに・・・・
また、この劇場には観客同士が幕間に談話できるようなスペースもない。
そして、なによりも外苑前駅周辺が、以前に比べて殺伐と閑散として見えるのは気のせいだろうか?
ずっと以前、青山ベルコモンズがあった時には、週に何回か通っていたが、もっとキラキラした街だったのに、何かが変わってしまった。
劇場という空間と、その劇場が位置する街の雰囲気って、とても大事なのものなのに、と少し残念な気持ちで、その場を後にした。
-
運営者情報
姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...
続きを見る
作品情報
キャストなど
キャスト
ヴァイオレット・ニューステッド :明日海りお
ドラリー・ローズ :平野綾
ジュディ・バーンリー :和希そら
ジョー :内海啓貴
ロズ・キース :飯野めぐみ
フランクリン・ハート Jr. :別所哲也
ひのあらた、俵和也
高橋里央、高瀬雄史、小原悠輝、古田伊吹、望月凜、小林諒音
舩山智香子、コイタ奈央美、友部柚里、堤梨菜、杉山真梨佳、吉田彩美、柴田実奈
石井千賀、ルイス魅麗セーラ、飯沼帆乃佳
演出・音楽・振付等
歌詞 / 音楽:ドリー・パートン
脚本:パトリシア・レズニック
原作:20世紀フォックス同名映画
翻訳 / 訳詞 / 演出:上田一豪
最終更新日 2024年10月9日