2023年上演

【2023年】ゴージャスでセクシー!『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』

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ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル、日本初演、2023年の6月末にプレビュー公演が始まり、8月末までの2か月弱の公演期間、私は全部で8回観劇することができた。(本当は9回の予定だったが、2023/8/5ソワレは発熱のため、観劇できず)

プリンシパルキャストについては、以下の通り、すべてのキャストをコンプリート。

サティーン:望海風斗、平原綾香をコンプリート
クリスチャン:井上芳雄、甲斐翔真をコンプリート
ジドラー:橋本さとし、松村雄基をコンプリート
ロートレック:上野哲也、上川一哉をコンプリート
デューク:伊礼彼方、Kをコンプリート
サンティアゴ:中井智彦、中河内雅貴 をコンプリート
ニニ:加賀楓、藤森蓮華をコンプリート

ただ、とても残念なことに、アンサンブルのアラビアはMARIA-Eのみ(磯部杏莉見逃し)、ベイビードールはシュート・チェンのみ(大音智海見逃し)の観劇となった。8枚もチケットとったのに、特定のキャストにあたらない、ということがあるんだな・・・・と残念。

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』

会場

帝国劇場

観劇日

2023/6/28(Tue) ソワレ プレビュー公演
2023/7/1(Sat) ソワレ
2023/7/6(Thr) マチネ 井上芳雄誕生日
2023/7/8(Sat) ソワレ
2023/7/12(Wed) マチネ
2023/8/3(Thr) マチネ
2023/8/12(Sat) ソワレ
2023/8/15(Tue) マチネ

プレビュー公演の記録はこちら
【2023年】プレビュー公演速報『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』

ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル、日本初演、プレビュー公演を、2023/6/27に見てきた。 プレビュー公演は、帝国劇場の二階のセンターブロックから、全体を見渡すように見てきた。 一言でいうなら、 ...

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帝劇という劇場全体がムーランルージュ仕様に

帝国劇場という劇場全体が、赤く染まりムーランルージュ仕様になっていた。

装飾品だけではなく、劇場内の照明まで赤くしており、ここ何十年も帝国劇場に通っているが、劇場内部をここまで凝って演出しているのをみるのは初めての経験だった。

劇場という空間に足を一歩踏み入れた時から、非日常に切り替えられる、とてもいい経験だった。

開演前にはインペリアルカフェでスイーツを。

幕が上がる前、開演前にはプレショーがあり、ムーランルージュのダンサーたちが舞台上でポーズをとったり、ちょっとしたパフォーマンスを繰り広げる。

私たち観客は、通常の開演前と同様、席につかなくてもいいし、おしゃべりをしていてもいい、そんな中、舞台上ではちょっとしたパフォーマンスが繰り広げられていた。

ゴージャスでセクシーな舞台

正直言って、ムーランルージュのストーリー自体、特別なものとは思えないのだが(ジョン・ローガン、ごめん!)、数々の名曲をちりばめた音楽構成、それと演者たちの派手なダンスシーン、豪華な舞台美術などなどが組み合わさって、指数関数的にこの作品をブーストしているように感じた。

この日本初演においても、プリンシパルからアンサンブルまで、選りすぐりのキャストを選抜したというのは明らかだ。

2023年春には、『ジェーン・エア』で初老の紳士を演じた井上芳雄が、今回は若き青二才のクリスチャン役、ということで、前回演じた役との年齢の幅が広すぎるため、どうなるのか?と思っていたが、マジックを使ったんじゃないか?と思うぐらいナチュラルに若きボヘミアンに変身していて度肝を抜かれた。

アラフォーの演者は、初老の役も若者の役も、どっちもいける!ということか。

すごい、すごすぎる。

声も若者仕様に変えていたのだろうか?

いつにもまして透明感のある無垢な歌声に、最後泣きながら「僕を見て、サティーン!」と訴えるシーンでは、本当に本当に恋に狂った若者だった。

一方、実際に若い甲斐翔真は、素のままなんじゃないかと思うぐらい、ピュアで愛らしいクリスチャンだった。

歌唱力も、ここ数年でかなり上げたのか、ヒヤッとすることは皆無だったように思う。

特に、勘違いしたサティーンから「閣下、とお呼びしたほうがいいかしら?」と聞かれて、「え?!」と返答した後、「あ、うん、君がそうしたいなら」と言うまでの、あの独特の間がよかった。

サティーンの望海風斗は、歌えて踊れて、手足が長くてゴージャス、しかも囁くように歌いながら細かい感情表現までしている、いったいどれだけ才能があるんだ!という感じ。

個人的には、エリザベートのシシィをやってほしいのだが、そういう日はこないかな?

実際、エリザベートは長身だったらしいから、望海風斗のような背の高い女優にもやってもらいたいのである。

平原綾香のサティーンからは、神々しい母性のようなものを感じた。

掃きだめの鶴ではないが、不幸な身の上ながら神性を感じさせるサティーンだった。

橋本さとしのジドラーは、もう想像した通り。

何もかもが完璧。

ビジュアルもカッコいいダンディだし、盛り上げるところはがっつり盛り上げる。

Wキャストの松村雄基は、「歌、大丈夫かな?」と見る前は心配していたのだが、ジドラーのナンバーは、しっとり聞かせるバラードではないし、盛り上げるところは盛り上がっていたので全然問題なかった。

私たち団塊ジュニア世代にとって、松村雄基といったら大映ドラマの不良役。

そのクールな不良少年と、ジドラーのギャップもたまらない感じだった。

橋本さとしのジドラーと全然キャラが違うのも、本当に良かった。

ロートレックの上野哲也は、低音がちょっと歌いにくそうだったけれど、屈折した芸術家の雰囲気が出ていてすごくよかった。

やはり、この人は「演技」の人だな、という感じで、サティーンに恋しているとクリスチャンに述懐するシーンは圧巻だった。

もう一方の上川一哉のロートレックは、難しそうな音もポン!と出す心地よさと、黙っているのに熱いものをめらめらと感じさせてくれるところが印象に残っている。

デューク役は、伊礼彼方とK。

やはり伊礼彼方は、金持ちのセレブリティの役が本当にハマる。

昨年夏に見た、ミスサイゴンのエンジニアも悪くなかったのだが、やっぱりセレブリティの役をやっている伊礼彼方をみると、なぜか安心するのである。

「自己紹介から始めよう、俺はすべてを持つ男・・・」というあの歌が、こんなにはまる人は他にいない!と思う。

また、今回初見だったKは、伊礼彼方とは全く異なるキャラクターのデュークだった。

Kのほうは、表情やしぐさで少し爺むささを演じていたように思う。

でも、どちらのデュークもほどほどに若くてカッコいい、サティーンは、実はデュークとクリスチャンの間で揺れていたのでは?というのは個人的見解。

サンティアゴの配役も、今回面白いことをしてくれた、と思っている。

ビジュアルからしてラティーノにしか見えない中井智彦、もともとセクシーラティーノのイメージがなかったので、新しい中井智彦発見、という感じだった。

中河内雅貴のサンティアゴは、予想通り、キレのあるダンスとカッコよさだった。

ニニ役は、今回二人とも初見(藤森蓮華はアンサンブルとしては見たことがあるが)。

ビジュアルに幼さがまだ残る加賀楓と、セクシーゴージャスな藤森蓮華。

藤森蓮華の身体能力の高さには驚かされた。

加賀楓はとにかくキュート、セクシーポーズを決めてもとにかく可愛い。

その他

キャストボードを全て並べて置く

2023/6/28(Tue) ソワレ プレビュー公演

2023/7/1(Sat) ソワレ

2023/7/6(Thr) マチネ 井上芳雄誕生日

2023/7/8(Sat) ソワレ

2023/7/12(Wed) マチネ

2023/8/3(Thr) マチネ

2023/8/12(Sat) ソワレ

2023/8/15(Tue) マチネ

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姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

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作品情報

キャストなど

キャスト

サティーン:望海風斗/平原綾香
クリスチャン:井上芳雄/甲斐翔真
ジドラー:橋本さとし/松村雄基
ロートレック:上野哲也/上川一哉
デューク:伊礼彼方/K
サンティアゴ:中井智彦/中河内雅貴
ニニ:加賀楓/藤森蓮華

ラ・ショコラ:菅谷真理恵/鈴木瑛美子
アラビア:磯部杏莉/MARIA-E
ベイビードール:大音智海/シュート・チェン

※アンサンブル(E)スウィング(S)

ICHI(E)/乾 直樹(E)/加島 茜(E)/加藤さや香(E)/加藤翔多郎(E)/酒井 航(E)/篠本りの(S)/杉原由梨乃(E)/仙名立宗(E)/高橋伊久磨(E)/田川景一(E)/田口恵那(E)/茶谷健太(S)/富田亜希(E)/平井琴望(E)/堀田健斗(S)/三岳慎之助(E)/宮河愛一郎(ダンスキャプテン E)/米島史子(S)/ロビンソン春輝(S)/和田真依(S)

演出・音楽・振付等

◆Original Creative Team

BOOK:John Logan
DIRECTOR:Alex Timbers
CHOREOGRAPHER:Sonya Tayeh
MUSIC SUPERVISOR, ORCHESTRATOR, ARRANGEMENTS & ADDITIONAL LYRICS:Justin Levine
SCENIC DESIGNER:Derek McLane
COSTUME DESIGNER:Catherine Zuber
LIGHTING DESIGNER:Justin Townsend
SOUND DESIGNER:Peter Hylenski
HAIR DESIGNER:David Brian Brown
MAKEUP DESIGNER:Sarah Cimino
MUSIC PRODUCER:Matt Stine
CO-ORCHESTRATORS:Katie Kresek, Charlie Rosen, Matt Stine
DANCE ARRANGEMENTS:Justin Levine, Matt Stine
PRODUCER:Carmen Pavlovic, Gerry Ryan
PRODUCER:Bill Damaschke

◆Japan Production Team
演出補:ジャシンタ・ジョン
振付補:ダニエル・ビリオス
稽古場振付:トラビス・カーン
音楽監督補:スティーヴン・エイモス
装置デザイン補:イザベル・ハドソン
衣裳デザイナー補:ジャネット・ハイン
照明デザイナー補:クリス・ハースト
音響デザイナー補:デヴィット・グリズリー
ウィッグ・ヘアメイクデザイナー補:カイリー・クラーク
テクニカルスーパーバイザー:リチャード・マーティン
プロダクション・ステージマネージャー:マディソン・バーケット
日本語版台本:瀬戸山美咲
演出スーパーバイザー:上田一豪
音楽スーパーバイザー:前嶋康明
照明スーパーバイザー:高見和義
音響スーパーバイザー:山本浩一
ウィッグ・ヘアメイクスーパーバイザー:馮 啓孝
テクニカルディレクター:田中孝昭
ステージマネージャー:徳永泰子
テクニカルマネージャー:寺﨑秀臣
演出助手:永井 誠
振付助手:大畑浩恵/飯作絵梨子
美術助手:松生紘子
衣裳助手:桜井 麗
照明助手:平安山良伍
音響助手:吉田早哉香
ウィッグ・ヘアメイク助手:松下よし子
アシスタントステージマネージャー:八木 茜
歌唱指導:高城奈月子/宮本美季/長谷川 開
稽古ピアノ:野口彰子/桑原まこ/村井一帆/栗山 梢/石川花蓮/亜久里夏代
稽古ドラム:萱谷亮一/岡山たくと
制作:龍 貴大/橋本 薫/斎藤凌子/髙山みなみ
アシスタント・プロデューサー:梶原亜沙子
プロデューサー:小嶋麻倫子/柴原 愛

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