2023年上演

【2023年】キャスティングが見事!『MEAN GIRLS』

https://lasfloresrojas.com

ミュージカル作品としては、あまり好みの部類に入る作品ではないので、1回のみの鑑賞にしたのだが、今回すべての演者が、役にぴったり当てはまっていたり、「こんな役者がいたんだ!」という驚きもあり、もう一回見たかった、と思った作品。

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

『MEAN GIRLS』

会場

東京建物Brillia HALL

観劇日

2023/2/4(Sat) マチネ

やっぱり舞台映えする生田絵梨花

華のある人って、なんで華があるんだろう??

生田絵梨花を見るたび、そう思う。

2023/2/4昼公演の看板

歌は、まだ不安定なところはあるものの、オープニングナンバーでの力強い歌唱で観客をひきつけるスキルや、表現力もかなりレベルアップしたね!という印象を受けた。

彼女については、正直、これまで、実力以上の「大役」が次々に与えられ、ミュージカル界の一流どころと組むという機会に恵まれていた、ように思う。

主役をやる演者には、実力も必要ながら、生まれついての(?)華やかさみたいなものが求められるが、彼女にはそれがある。

さらにマーケティング的にも、新しい観客を劇場に引っ張ってくる演者の存在が必要・・・ということで、彼女にはすごいバックアップがあり、大切に大切に育てられてきたんだろう、と思う。(いや、全然わからないけど)

そしてここ数年は、一流演者の仲間入りをしつつあるのかな、と思う。

それは、オープニングのナンバーを聴いて思った。

ブラボー!

キャスティングが素晴らしい!

どんな作品を見ても、「んー、この役にこの人はちょっと違うなぁ」と思うことはあるのだが、『MEAN GIRLS』については、すべての役がピタッとはまっている印象を受けた。

ダミアンの内藤大希、私が彼を最初に知ったのはたぶん、レミゼのマリウスで、直近ではメリー・ポピンズのロバートソン・アイ。

彼が踊れるとは知らなかった、また、ダミアンというスクールカースト「外」のキャラクターにも非常に合っていた。

そつなく歌えてそつなく踊れる、実は非常に万能な役者なのね、と再認識した。

今回初見だったのが、ジャニスの田村芽実とカレンの松田るか。

田村芽実はすごい演技がうまい若手だな・・・と思ったら、子役出身なのね。

歌もクラシックじゃないけれど、かなりうまい。

スラっとしてつるんとした印象の松田るか、おバカキャラがこんなに魅力的だなんて!とびっくり仰天である。

松田るかの抑揚のない棒読みのような歌い方、一瞬「音痴?」にも聞こえるのだが、よく聞くと音は外してないし、喉がよく開いてよく通る声だ、つまりおバカキャラのために、わざと「ヘン歌」にしていたらしい。

これはすごい。

グレッチェンの松原凜子も、ついこの前まで『ミス・サイゴン』での菩薩のようなエレンを見ていたので、そのギャップにびっくり。

実は、『MEAN GIRLS』のストーリーを全く知らないで本作品を見たのだが、グレッチェンとはスクールカーストの上位グループに所属するものの、リーダーのコバンザメみたいにいじけた子、なのである。

「いるよね、あー、いたいたこういう子!」と思いながら見ていた。

美意識高くおしゃれには余念がないけれど、どこかモサっとして痛い子、そんなキャラを存分に表現したその演技力、素晴らしい。

レジーナの石田ニコルも想像以上に良かった。

スクールカースト最上位の女王様と聞いて、なんとなく想像はできたのだけれど、スーツやドレスの着こなしが最高によかった。

もちろん、「アタシを敬え!」とかいう、超上から目線のソロナンバーも小気味いい。

ちなみにレジーナがケイティの策略でデブになってしまうシーン、肉布団の限界なんだろうか?あの程度だと、お尻のパン!と張ったラティーナのようでまだまだ魅力的だった。

醜く太った、という設定なら、もうちょっと工夫しないと醜くは見えない。

久しぶりに見る壮一帆(ドッグファイト以来かな?!)が、JKの母親や、教師の役をいくつかこなしていて、いつの間にか「ママキャラ」になっている~、と感慨深かった。

私が書いています
運営者情報

姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

続きを見る

作品情報

キャストなど

キャスト

ケイディ・ヘロン:生田絵梨花
ジャニス:田村芽実
レジーナ・ジョージ:石田ニコル
ダミアン:内藤大希
グレッチェン:松原凜子
カレン・スミス:松田るか
アーロン:小野塚勇人(劇団EXILE)
ケヴィン:中谷優心
デュバル校長:黒須洋嗣
ノーバリー先生/ミセスジョージ:壮一帆

伊藤かの子、工藤彩、黒田陸、篠本りの、ショート・チェン、鈴木満梨奈、鈴木里菜、中嶋紗希、増山航平、松村桜李、村上貴亮、山﨑感音

演出・音楽・振付等

脚本:ティナ・フェイ
音楽:ジェフ・リッチモンド
作詞:ネル・ベンジャミン
演出・上演台本・訳詞:小林香
音楽監督:前嶋康明
振付:木下菜津子、當間里美
美術:松井るみ
照明:高見和義
音響:山本浩一
映像:石田 肇
衣裳:中村秋美
ヘアメイク:宮内宏明、前田真里
エレクトロニック・ミュージック・デザイン:ヒロ・イイダ
オーケストラ:新音楽協会
歌唱指導:満田恵子
リハーサルピアノ:飯田緑子、大隅一菜
共同翻訳:土器屋利行
翻訳協力:高橋リーザ
演出助手:長町多寿子
舞台監督:藤本典江
宣伝美術: 中野淳仁
宣伝写真: 角田修一
宣伝ヘアメイク:宮内宏明、前田真里、国府田圭
宣伝衣裳:岡本健太郎
宣伝:る・ひまわり
票券:インタースペース
営業:木田波子
HP制作:メテオデザイン
宣伝映像:千葉哲郎
SNS協力:株式会社TAM
制作助手:福島美咲、高橋優里子
制作:山浦依里子、服部 愛
アシスタントプロデューサー:霜鳥桃子、原田咲希
プロデューサー:関詩織、多田里奈(アミューズ)、清水麻利子(フジテレビジョン)
エグゼクティブプロデューサー:小見太佳子

歌唱指導:吉田純也
演出助手:坂本聖子
舞台監督:本田和男、有馬則純
制作助手:西谷加奈子
制作:佐藤雄二
プロデューサー:村田晴子

-2023年上演