最初、「マヌエラ」という演目名を聞いたとき、あれ?どっかで聞いたことがある、と思った。
それもそのはず、「マヌエラ~燃える上海 恋する女」というタイトルの舞台を、私は見ているのだ。
主演は天海祐希と、伊原剛志だった。
調べてみたら、1999年上演であった。
なんと24年前ではないか。
「燃える上海 恋する女」というサブタイトルは、ゴロがよかったのだろうか?私の記憶にずっと残り続けていた。
観劇メモ
会場や観劇をした日など。
演目名
『マヌエラ』
会場
東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
観劇日
2023/1/21(Sat) ソワレ
女神降臨か?
1999年に見た時も、「面白い作品」と思ったが、今回もよかった。
特に、珠城りょうの最後の踊りが、女神降臨か?というぐらい神々しかった。
1999年の時は、妙子(マヌエラ)役は天海祐希だったのだが、天海祐希が「私はダンサーよ!」と言いながら、前首気味、つまり姿勢がとても悪かったのをとてもよく覚えている。
本当に昨日のことのように覚えている。
そもそも天海祐希は映像の世界に行きたかった「芝居」寄りの役者だし、ミスキャストといえばミスキャストだったのかもしれない。(ごめん、ゆりちゃんをディスるつもりはない、役があってなかったんだんだよね。)
その点、珠城りょうは、元SKDのダンサーという説得力はあるし、最後の踊りはきれいすぎず、どこか埃っぽさを残した感じが、絶妙だった。
これがバキバキのコンテンポラリーダンサーが演じてしまっては、スタイリッシュになりすぎる。
舞台は第二次世界大戦直前の上海だ、そうした埃っぽさ、洗練されすぎない土臭さが必要なのだ、今回の珠城りょうはそこが絶妙だった。
本当にロシア人にみえた齋藤かなこのリューバ
今回印象に残ったのが、齋藤かなこ。
リューバは元ロシア貴族の娘、ということなのだが、パッと見た感じ白い肌に金髪が映えていて、「え?ハーフ?」と思ったぐらいだ。
目鼻立ちもメリハリがあってはっきりしている。
所属事務所のプロフィールもチェックしたが、出身地が兵庫県としか書かれていなかったので、ルーツはちょっとわからなかった。
元貴族の気高さ、可憐なのにたくましく強い、という風情がとてもよく表現されていた。
殺される直前の緊迫したシーンも、とてもよかった。
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運営者情報
姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...
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作品情報
キャストなど
キャスト
珠城りょう、渡辺大、パックン(パックンマックン)、宮崎秋人、千葉哲也、宮川浩
岡田亮輔、齋藤かなこ、磯部莉菜子、松本和宜、馬場亮成、榎本成志、松谷嵐、横田剛基
伯鞘麗名、永石千尋、平井琴望、佐藤アンドレア、平山ひかる
演出・音楽・振付等
脚本:鎌田敏夫
演出・出演:千葉哲也
音楽:玉麻尚一
振付:本間憲一
最終更新日 2023年1月22日