2023年上演

【2023年】二人のジョンに育てられたジェン『ジョン&ジェン』

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小さなホールでの2人ミュージカル。

今回のキャストは、2役ともダブルキャスト。

すべてのキャストを観たが、組み合わせとしては、森崎×新妻、田代×新妻、田代×濱田の3パターンで鑑賞。

森崎×濱田のみ見逃し。

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

ミュージカル『ジョン&ジェン』

会場

よみうり大手町ホール

観劇日

2023/12/10(Sun)ソワレ
2023/12/14(Thr)マチネ
2023/12/23(Sat)ソワレ

子供を演じる

偉人でも英雄でもない、ある意味どこにでもいる普通の人のおはなし。

作品情報の前知識としては「1995年にオフ・ブロードウェイで初演」「舞台は1985年から現代にかけてのアメリカ」という情報のみを前知識に観劇。

ポスターから推察して、「姉と弟の話?」とは推測していたが、半分正解だった。

なぜならば、2人の男女の役者は、1幕では「姉と弟」、2幕では「母と息子」として登場してくるからだ。

アメリカの田舎の家に生まれた6歳違いの姉と弟。

1幕では、「11歳×5歳」~「25歳×19歳」までを、成人の役者が演じる。(ジェン役の役者は、ジョンが生まれた時の6歳も演じる!)

成人の役者が子供を演じる、というのは非常に難易度が高いように思う。

観客側も、最初は「ウッ!」と引いてしまう。

ただ、さすがだな、と思うのは、ものの数分もすれば、さっさと物語に引き込まれてしまうことだった。

特に、クリスマスの夜に両親がけんかをするのを目撃して涙ぐむ5歳のジョン、このジョンを演じる田代万里生を真正面から見たのだが、これはヤバかった。

本当に5歳児に見えたし、こっちまでウルウルしてしまったではないか。

ただミュージカルとして「聴く」には、歌唱力の高い演者が子供を演じながら歌う歌よりも、成人(あるいは青年期の人)として歌っている歌を聴く時間が多く欲しかった、というのが正直なところ。

だから、2幕の「トークショー」のシーンは、ジェンとトークショーの司会者が早口で語り、歌い綴るシーンなので、このシーンには大満足!

自立する女性の物語?

3回観劇したが、私にとってこの作品は「女性の自立」の物語に見えた。

新妻聖子も濱田めぐみも、死んだ弟の名前を息子につけて育てているジェンを、とにかく痛々しく演じていた。

また、そうした母親の痛みを察知して気遣う「精神的に大人の息子」ジョンを、森崎ウィンと田代万里生が爽やかに演じていた。

ラストの、ジェンが歌い上げるナンバーがやはり印象的。

キャストボード

2023/12/10(Sun)ソワレ

2023/12/14(Thr)マチネ

2023/12/23(Sat)ソワレ

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姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

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作品情報

キャストなど

キャスト

ジョン:森崎ウィン、田代万里生
ジェン:新妻聖子、 濱田めぐみ

<ミュージシャン>
ピアノコンダクター:YUKA、Riko
チェロ:中林成爾、関根あやか
パーカッション:米元美彦、高橋治子

演出・音楽・振付等

音楽:アンドリュー・リッパ
歌詞:トム・グリーンウォルド
脚本:トム・グリーンウォルド、アンドリュー・リッパ
演出・翻訳・訳詞・ムーブメント:市川洋二郎

最終更新日 2023年12月26日

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