2019年に観て、すごくよかった!と感動した作品。
しかし、今回なんと東京公演が、たったの11公演。(うち1回は貸し切り公演)
よって、何回かリピートしたかったのだが、今回は1回のみの観劇。
Contents
観劇メモ
会場や観劇をした日など。
演目名
『FACTORY GIRLS〜私が描く物語〜』
会場
東京国際フォーラム ホールC
観劇日
2023/6/7(Wed) ソワレ
意外と難しいテーマかも
この作品、舞台作品としては意外と難しい作品かもしれない、と思った。
難しいというのは、観客が理解するのに難しい、という意味ではなくて、演出の仕方次第では、フェミニズムに寄り過ぎてしまい、バランスが悪くなりそうだな、ということ。
しかし、観劇した印象としては、これは友情の物語である。
ハリエットに思いを寄せるベンジャミン、という恋愛要素も少しあったが、ラストで破局しているし、全体を通して、同じ境遇にある女性同士の友情が大きな流れ、なのではないかと思う。
また、サラとハリエットの友情も、まったくベタベタしたものではなくて、むしろ異なる立場であることを理解し、離れたところから相手に敬意を表しているという構図も素敵だ。
天然の女性リーダー柚希礼音
今回、ソニン、実咲凜音、 清水くるみ、平野綾、松原凛子、谷口ゆうな、能條愛未が演じるたくさんの女工員たちが出てくるが、舞台上に並ぶと一瞬でわかる、柚希礼音は飛び抜けて背が高い。
そして、骨格もわりとがっちり目。
そういうわけなので、もう立っているだけでリーダー格のオーラしか出てない。
立っているだけで役になれるのって、説得力があるのって、本当にすごいな。
私の見た回は、1幕の最初のほうは、柚希礼音ののどの調子が悪かったらしく、少し声がかすれているのが気になったが、中盤から解消されていて、歌もよくなっていた。
正直、1回のみの観劇だったので、鼻歌として口ずさめるほどメロディは頭の中に残っていない。
記憶にしっかり残っているのは、「戦う!」サラ・バグリーの姿である。
ミュージカル「FACTORY GIRLS〜私が描く物語〜」初日(6月5日)前の公開ゲネプロから、です。#FACTORYGIRLS #ファクトリーガールズ #ファクトリーガールズ2023 pic.twitter.com/XAlxmKY5y6
— JIJIPRESS ENTERTAINMENT NEWS/時事通信エンタメニュース (@jijicom_ent) June 8, 2023
大きな挫折を味わったベンジャミン
この作品はタイトル通り、女工員たちの話なので、女性が主役。
・・・なのだが、今回、ベンジャミンの水田航生がとてもよかった。
前回は、ベンジャミン役はあまり印象に残らなかったのだが(ごめん)、今回からベンジャミンにもソロパートが加わった(とアフタートークで言っていたような)とかで、ベンジャミンの見せ場も増えた模様。
キラッキラのリア充おぼっちゃんが、無邪気に「ボクは知的な女性が好きです」とか言ってハリエットに思いを寄せるところから、叔父のスクーラーの闇の画策に気づき、それに太刀打ちできないと知ったその挫折までが、よく見えたのが、今回の新しい発見だった。
ハリエットと破局してしまうのは、ベンジャミン自身が自分の無力さに気づいたからだろう。
ここで、ハリエットに依存するようにすがりつかないところが、なるほどね、と納得のいくストーリーだった。
それと水田航生が、かっこいい。
実は、これまであまり彼に注目したことがなかったのだが、あれ?こんなにかっこよかったっけ?と改めて見直した。
ちなみに、同じ印象をシェイマスの寺西拓人にも感じた。
あれ?イケメンがもう一人という感じだった。
女性にスポットライトが当たる作品だから、より男性が際立つのかなぁ?
その他もろもろ
工場長は原田優一が前回から継続。
めちゃくちゃ人相が悪くて、「素の顔ってどんなだっけ?」と思ったぐらいだ。
私は彼の、マリウス(レ・ミゼラブル)が好きだったので、好青年のイメージも持っているのだが、彼は割といろんな役にはまれる人だよね。
マーシャ役は、前回の石田ニコルから平野綾。
久しぶりにミュージカル作品で平野綾を見た気がした。
やっぱりきれいだなぁ、というのと、キュートでコケティッシュなナンバーも可愛かったのだが、「この人はヒロインでみたいよ」と思ってしまった。
レディベスの「ベス」とかレベッカの「わたし」とか、本当に良かったので、またヒロインをやってほしい、やってくれないかな。
また、歌いだすと歌唱力がレベル違いに高いのが松原凛子。
陰のあるくらーーーい役もとってもよかった。
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運営者情報
姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...
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作品情報
キャストなど
キャスト
サラ・バグリー:柚希礼音
ハリエット・ファーリー:ソニン
アビゲイル:実咲凜音
ルーシー・ラーコム:清水くるみ
マーシャ:平野綾
ベンジャミン・カーティス:水田航生
シェイマス:寺西拓人
ヘプサベス:松原凜子
グレイディーズ:谷口ゆうな
フローリア:能條愛未
アボット・ローレンス:原田優一
ウィリアム・スクーラー:戸井勝海
ラーコム夫人/オールドルーシー:春風ひとみ
佐々木崇、丸山泰右、酒井翔子、杉山真梨佳、井上花菜、舩山智香子、半澤昇、國末慶宏、山﨑感音、久信田敦子、鈴木里菜
演出・音楽・振付等
作詞・作曲:クレイトン・アイロンズ&ショーン・マホニー
脚本・歌詞・演出:板垣恭一
最終更新日 2023年6月10日