2023年上演

【2023年】華やかなルネッサンスここにあり『チェーザレ 破壊の創造者』

https://lasfloresrojas.com

ルネッサンス期のイタリアを舞台にした作品で、かつ漫画が原作の和製ミュージカル。

ルネッサンス期のイタリアというからには、華やかな舞台を想像していたが、想像にたがわず、目にも耳にも華やかな舞台だった。

ピサ大学の学生役は<Squadra Verde>と<Squadra Rossa>というチームに分かれてのダブルキャストだったので、両方観劇した。

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

『チェーザレ 破壊の創造者』

会場

明治座

観劇日

2023/1/7(Sat) ソワレ 初日!
2023/1/28(Sat) ソワレ

華やかで豪華な舞台

ルネッサンス、イタリア、といえば、華やかな舞台。

私的には「なんとなく知っていた歴史」を「ああ、そういうことだったのね」と理解することができたので、非常に楽しんで見れたのだが、もしかすると、人によっては話についてこれないのかも・・・という気はした。

実際、初日では隣の席の女性がガチ寝しており、休憩時間中には連れの女性と「まるで世界史の講義を受けているみたい、辛い・・・」とおっしゃっていた。(笑)

ただ、世界史についてこれなくても、見どころはたくさんあって、歌える役者たちの歌唱、エキサイティングな学生たちの乱闘の場面、華麗な衣装など、など、たくさんあった。

中川晃教はじめ、藤岡正明、今拓哉、横山だいすけ、岡幸二郎の歌声は至福の時間・・・である一方、若者たちは高い演技力を持ちながら歌唱力はまだまだ、という感じが残念だった。

そう、歌唱力に差がありすぎて、全体としてのバランスが悪かったのは残念だった。

メインキャストは全員男性

登場してくる学生たちは、全員男子学生。

この時代に大学に行くのは男性だけだったのか・・・?というわけで、この作品においては、女性の存在感はほとんどなかった。

キャスト表を見てもわかる通り、この作品のメインキャストに「女性」はいない。

主要な登場人物はすべて男性なのだ。

令和の現代からしてみると、ちょっと不思議な感覚だった。

・・・とはいえ、見目麗しき男性たちによる大変華やかな舞台ではあった。

そして、この作品の大きな特徴として「恋愛要素ゼロ」というものがある。

子供向けの作品ではないメジャーなミュージカル作品として、「恋愛要素ゼロ」の作品はほかにどれだけあるだろうか?

私は「星の王子様」以外思いつかない。

稀有な作品だと思う。

男の色気

今回いろいろ見どころがあった中で、ロレンツォ・デ・メディチの今拓哉と、ミゲルの橘ケンチが印象に残った。

今拓哉のロレンツォ・デ・メディチは、商人というよりは貴族のようないでたちで、本当に品があったし、なによりもたたずまいに色気があると感じたのはなぜだろう?

実際のロレンツォ・デ・メディチは、多くの芸術家(ミケランジェロとかダビンチとか)を支援したパトロンであり、政治家でもあった、という史実以外に、どんな人物であったのかは知る由もないのだが、この作品に出てくるロレンツォ・デ・メディチは、主張しないのに長く馥郁と香る良質な香水みたいだった。

それと、ミゲルの橘ケンチは今回初めて知ったが、常にチェーザレの「影」のように生きているミゲルだった。

控えめでありつつ、主人に忠実であるというまったくブレない芯の強さも垣間見えて、非常に色気を感じた。

スペイン人らしい黒髪もよく似合っていたし、始終伏し目がちなところが、じわじわと印象に残った。

控えめだけれど芯の強い男性って素敵。

これで歌が良ければ完璧なミゲルだった。

明治座初のミュージカルらしい

明治座は、帝劇や日生劇場、シアタークリエ、シアターオーブ、etcと比べると、私の中ではあまり足を運ばない劇場の一つだった。

実は、明治座にとって、オーケストラピットを稼働してのグランドミュージカルは、この作品が初めてだったらしい。

そうか、だから私はあまりこの劇場に足を運ぶ機会がなかったのだな。

確か、これ以前に明治座に行ったのは、たぶん「細雪」を見たときだと思う。

2023/1/7初日の明治座入り口。正月の飾りがついてる!

ちなみに、今月2023年1月は、「初」博多座を経験したので、博多座と明治座はとても良く似ていると思った。

劇場の中に食堂があったり、お弁当を売っていたり、お土産屋さんがあったり、という点がよく似ている。

明治座は、場所も「浜町」という、都心でありながら「どこもかしこも混んでいる」というような場所ではないので、私的には非常に落ち着く。

開演前にワクワクしている時間、終演後に余韻に浸る時間、って実はとっても大事。

そういう意味で、明治座は立地もよければ、劇場内の施設の内容もとってもいいのである。

ぜひぜひ他のミュージカル作品もこの劇場で上演してほしい!

私が書いています
運営者情報

姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

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作品情報

キャストなど

キャスト

チェーザレ・ボルジア:中川晃教
ミゲル・ダ・コレッラ:橘ケンチ(EXILE)

<Squadra Verde>
アンジェロ・ダ・カノッサ:山崎大輝
ジョバンニ・デ・メディチ:風間由次郎
ドラキニャッツォ:近藤頌利
ロベルト:木戸邑弥
<Squadra Rossa>
アンジェロ・ダ・カノッサ:赤澤遼太郎
ジョバンニ・デ・メディチ:鍵本輝
ドラキニャッツォ:本田礼生
ロベルト:健人

ダンテ・アリギエーリ:藤岡正明
ロレンツォ・デ・メディチ:今拓哉
ラファエーレ・リアーリオ:丘山晴己
ハインリッヒ7世:横山だいすけ
ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ:岡幸二郎

ロドリーゴ・ボルジア:別所哲也

アンリ:山沖勇輝(Squadra Verde)/稲垣成弥(Squadra Rossa)
ランディーノ教授:武岡淳一

(以下男女別五十音順)石井雅登、植木達也、大久保祝臣、小原悠輝、後藤光葵、高山裕生、中島大介、溝口雄大、矢木俊也、山川大智、渡部又吁、安里唯、小野田真子、平川はる香、横関咲栄

演出・音楽・振付等

原作:惣領冬実「チェーザレ 破壊の創造者」(講談社「モーニング」連載)
原作監修:原基晶
脚本:荻田浩一
演出:小山ゆうな
音楽:島健

最終更新日 2023年1月30日

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