2025年上演

【2025年】ヴィヴィッドカラーのファンタジー『アメリカン・サイコ』

https://lasfloresrojas.com

舞台は80年代、小説は1991年、映画化は2000年、ミュージカルは2013年ロンドンが初演。

小説や映画を見ていないので、ミュージカルだけの感想を言うと、これはヴィヴィッドカラーのファンタジー。

もっとドロドロして怖い話かと思いきや、皮肉たっぷりのブラックコメディだった。

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

『アメリカン・サイコ』

会場

新国立劇場 中劇場

観劇日

2025/4/8(Tue)ソワレ

ダンスシーンと半裸の男たちと・・・

今回印象に残ったのが、やはりダンスナンバー。

特に、大貫勇輔の登場シーンは、ベタベタで最高すぎる演出だった。

「どうだろ、俺ってかっこいいだろ?」言わんばかりのナルシシスト全開での登場。踊りのキレも相変わらず。

また、主役の髙木雄也含め、男たちが、白いボクサーブリーフ一枚の半裸状態で勢ぞろいしてくるシーンも何度かあり、なかなか攻めた演出!という印象だ。

歌唱においては、女性アーティストのほうがよかったかな。

ダンドイ舞莉花がよかったのと、それと秋本奈緒美が歌えるのは知らなかった、・・・・がすごくかっこよかった。

秋本奈緒美は俳優だと思っていたのだが、元はジャズシンガーだったのね、あらためてプロフィールを見て初めて知った。

また、地味な秘書役、という役どころなのに、存在感と華のある素敵な女性に仕上げていた音月 桂も素晴らしかった。

主人公のファンタジーなのよね?

表の顔は80年代NYのヤッピー、裏の顔はシリアルキラー。

・・・ということだけれど、このミュージカルは、主人公の真っ赤に血塗られたファンタジーってことでいいのよね?

そういう風にはらおちしたので、この物質主義を皮肉りまくったブラックコメディを安心して最後まで見ることができた。

いろんな意味で懐かしい

私は日本で生まれて日本で育っているけれど、ヤッピーという言葉は聞いたことがあるし、当時のヤッピーがどんなふうにブイブイいっていたか、ということも、知識として何となくは知っていた。

まず、物質的なところでマウント取りたがる若者、という存在そのものがなんだか懐かしい感じがした。

一番ツボに入ったのが、ヤッピーたちが美容と健康のために(?!)エアロビを習っているシーン。エアロビのインストラクターのタイツが、光沢のあるテッカテカのやつで、「うぉーー!懐かしい!」と思ってしまった。ちなみに男性たちから羨望と欲望の目で見られるエアロビインストラクター役は加島 茜、ホントにこんなエアロビインストラクターいそう!という感じだった。

私が書いています
運営者情報

姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

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作品情報

キャストなど

キャスト

髙木雄也:パトリック・ベイトマン役
音月 桂:ジーン役
石田ニコル:エヴリン・ウィリアムズ役
中河内雅貴:ティム・プライス役
原田優一:ルイス・カラザーズ役
玉置成実:コートニー・ローレンス役
秋本奈緒美:ミセス・ベイトマン/スヴェトラーナ/ミセス・ウォルフ役
コング桑田:ドナルド・キンボール役
大貫勇輔:ポール・オーウェン役

高橋駿一:デヴィッド・ヴァン・パタン役
GENTA YAMAGUCHI:クレイグ・マクダーモット役
松野乃知:ショーン・ベイトマン役
ダンドイ舞莉花:ヴァンデン/サブリナ役
エリザベス・マリー:クリスティーン役
吉田 繭:ビデオショップ店員役
加島 茜:ヴィクトリア/トレーナー役

スウィング:友部柚里 加茂享士

演出・音楽・振付等

脚本:ロベルト・アギーレ=サカサ
作詞・作曲:ダンカン・シーク
原作:ブレット・イーストン・エリス
翻訳・訳詞:福田響志
演出:河原雅彦

音楽監督:竹内聡 
美術:石原敬 
照明:高見和義 
音響:大木裕介 
振付:水木マリエ/カンナ/碓井菜央
衣裳:髙木阿友子 
ヘアメイク:大宝みゆき 
映像:ムーチョ村松 
稽古ピアノ:杉田未央  
歌唱指導 満田恵子 
アクション指導:前田悟 
演出助手:陶山浩乃 
舞台監督:鈴木拓/幸光順平

企画・製作:株式会社パルコ

最終更新日 2025年4月10日

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