2024年上演

【2024年】自分に帰るとはどういうことか『HOPE』

https://lasfloresrojas.com

涼風真世の歌声をミニシアターで聴けるのか!?と思い、チケットを押さえておいたこの作品。

しかし、なんとも残念なことに、主演の涼風真世が体調不良にて降板。

かなりがっかりしたのだが、その代わり、主演のホープ役を水夏希と橘未佐子で観劇することができた。

またしても韓国ミュージカル、すごい、と思わされた作品。

なお、WキャストのK役は、加藤将・秋沢健太朗の両方をコンプリート

2024/3/30ソワレの終演後にはミニトーク&ライブも。

観劇メモ

会場や観劇をした日など。

演目名

『HOPE』

会場

I'M A SHOW

観劇日

2024/3/27(Wed)ソワレ
2024/3/30(Sat)ソワレ
2024/3/31(Sun)マチネ ←千秋楽

自分に帰るとはどういうことだろう

有名作家の未発表原稿をめぐる裁判がテーマの作品。

法廷のシーンのみならず、ホープが回顧する過去の思い出や、そして、ホープの幻想なのかなんなのか「K」という存在が登場してくる不思議空間。

この「K」は、ホープが固く保持し続けた原稿そのものらしいのだが、舞台上では若い男性で、ホープに語り掛け、時にはホープを抱擁する。

法廷が舞台の作品ゆえ、華やかさがないが、その代わりに、見終わった後に、ずーんと哲学的なことを思索してしまう作品だ。

自分に帰る、ってどういうこと?

なんで?

・・・と。

ヤングホープ:井上花菜

すべてのキャストが素晴らしかったのだが、特筆すべきは井上花菜。

ヤングホープ(8歳)から、中年にさしかかるところまで、演じきった。

貧しいけれど純粋に母が大好きだった少女から、母を捨てるに至るまでの過程も素晴らしかったし、歌唱も非常に良かった。

彼女のことは、2023年3月の『太平洋序曲』のプリティレイディで少し注目し、2023年9月の『アナスタシア』のヤングアナスタシアでその存在感を確認していたわけだが、今回はそこへヤングホープという強烈なブローを喰らった感じだ。

今回気になったので調べてみたところ、子役出身で、Billy Elliotにもスーザン・パークス役ででていたとか!

過去に自分が撮影したキャストボードを検索してみたら、あった!

2017年にも見てたのね。

2017/7/20ソワレ、Billy Elliot

地味ながらスタイリッシュな舞台

水夏希のホープは、見事な頑固ばばあであった、しかも大柄だから余計怖い。

それでいて母との楽しい思い出の回顧シーンでは、みすぼらしい老婆の格好で誕生日ケーキのろうそくを吹き消そうと、一生懸命ふーふーと息を吹きかける姿が、なんとも愛くるしかったりする。

スイングの橘未佐子がホープを演じた回も見たが、彼女は声がすごくよかった。

また、今回、衣装のセンスが凄くいいなぁと感じた。

ホープは、路上生活者同然のぼろをまとっているし、本当に臭ってきそうないでたちではあったものの、端切れの組み合わせ方のセンスなど、どこかしらスタイリッシュ。

衣装については、Kの衣装もしかり。

Kは人間ではない「何か」であることを、衣装でも語っていたのは素晴らしい。

その他

2時間ちかく休憩がない作品であった。

休憩がないのはちょっとキツいかな。

3月は『カムフロムアウェイ』『メディア/イアソン』につづいて、『HOPE』が、3つ目の「休憩なし演目」であった。

会場のI'M A SHOWには初めて行ったが、ここは元映画館だったらしい。

ロビーには大きな鏡と、丸いオブジェがいくつかある。

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姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...

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作品情報

キャストなど

キャスト

水夏希
加藤将(Wキャスト)・秋沢健太朗(Wキャスト)
百名ヒロキ
井上花菜
池田有希子
宮原浩暢(LE VELVETS)

荒木啓佑・白山博基・りんたろう・和田裕太

Swing:横山達夫・橘未佐子・丸山真矢 ほか

演出・音楽・振付等

演出:Lupina Oh
音楽監督:福井小百合

脚本・作詞:Kang Nam
作曲:Kim Hyo-Eun

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