東京文化会館大ホールへは久しぶりに来た。
パンデミックが始まって以来、海外カンパニーのバレエを見る機会が減ってしまったので、おそらく直近でこのホールに足を運んだのは、2021年7月の世界バレエフェスティバル(第16回)だったと思う。
よって、1年半ぶりの東京文化会館大ホールであった。
5階まで客席のある広くて大きな劇場、「ああ、私、この劇場も好きだったんだな」と思い出した。
ついでに言うと、もうちょっと早い時間に上野に到着して、周辺を散歩すればよかったかな、と思ったぐらい、この日は天候に恵まれていた。
Contents
観劇メモ
会場や観劇をした日など。
演目名
Musical meets Symphony 2023 ”DIVA”
会場
東京文化会館大ホール
観劇日
2023/5/4(Thr) ソワレ
非常に良質なコンサート
ミュージカル作品ならオーケストラピットに隠れてしまって客席からは見えないオーケストラが、舞台の真ん中に登場し、指揮者の姿が見える。
指揮者や演奏者が歌手の呼吸を感じている様子を見て取れるのは、思いのほか印象的だった。
歌手は"DIVA"のタイトル通り、日韓の女性歌手が4名。
実質、司会進行のような役割は新妻聖子が行っていた。
彼女のしゃべりは非常にスマートで、無駄がない印象。
冴えたMCではあったが、あくまでも主役は「オーケストラ」と「DIVAの歌」、ということをわきまえた進行がさすがだな、という感じ。
歌えるだけじゃなくて、こんなスマートな仕切りもできるDIVAなんて、ほかにいる?
つまり、オーケストラやDIVAの歌のみならず、構成や進行含めて、非常に良質なコンサートだった。
セットリスト
セットリストと、歌ったDIVAについての記録。
Act2については、一部どのDIVAが歌ったのか記憶があいまいな箇所あり。(^^;)
ラストの曲は、当初のプログラムでも発表されていなかったが、「星から降る金」であり、まさにDIVA!という感じであった。
Act1
1.Overture(Another Day of Sun) ~LA LA LAND
オーヴァーチュア(アナザー・デイ・オブ・サン)~ラ・ラ・ランド「ラ・ラ・ランド」より
読売日本交響楽団による演奏
2.Dreamgirls~ Dreamgirls
ドリームガールズ~「ドリームガールズ」より
新妻聖子、オク・ジュヒョン、キム・ソヒャン、真彩希帆
3.The Life I Never Led ~Sister Act
私が生きてこなかった人生~「天使にラブソングを~シスター・アクト~」より
キム・ソヒャン
4.Someone Like You ~ Jekyll & Hyde
あんな人が~「ジキル&ハイド」より
真彩希帆
5.Let it Go~ FROZEN
ありのままで~「アナと雪の女王」より
新妻聖子
6.One Last Time ~ MATA HARI
最後の瞬間~ 「マタ・ハリ」より
オク・ジュヒョン
7.The Monster in Me ~The man Who Laughs
私の中の怪物~ 「笑う男」より
キム・ソヒャン
8.Popular ~ Wicked
ポピュラー~「ウィキッド」より
真彩希帆
9.I Dreamed a Dream~ Les miserables
夢やぶれて ~「レ・ミゼラブル」より
新妻聖子
10.I Belong To Me~ Elizabeth
私だけに~「エリザベートより
オク・ジュヒョン
Act2
11. For Good ~ Wicked
あなたを忘れない~ 「ウィキッド」より
新妻聖子&キム・ソヒャン
12.In His Eyes ~ Jekyll&Hyde
その目に~ 「ジキル&ハイド」より
キム・ソヒャン
13.I Will Always Love You~ THE BODYGUARD
オールウェイズ・ラヴ・ユー~ 「ボディーガード」より
新妻聖子
14.Defying Gravity~ Wicked
自由を求めて~「ウィキッド」より
15.Listen~ Dreamgirls
リッスン~「ドリームガールズ」より
16.My True Love ~Phantom
私の真の愛~ 「ファントム」より
17.Rebecca ~Rebecca
レベッカ~「レベッカ」より
オク・ジュヒョン
18.Gold~ Camille Claudel
GOLD~「GOLD~カミーユとロダン~」より
新妻聖子
Encore
19.Gold Falls from Heaven~ Mozart!
星から降る金~ 「モーツァルト!」より
新妻聖子、オク・ジュヒョン、キム・ソヒャン、真彩希帆
オク・ジュヒョン
やっと生のオク・ジュヒョンの歌を聴くことができた。
・・・というのも数年前、何かのコンサートに彼女が出演する予定だったのだが、彼女がインフルエンザで来日できない、ということがあったのだ。
そして、今回は「レベッカ」から同題のレベッカを歌ってくれた。
そう!これが聴きたかった!
実は、日本公演のレベッカを見て放心状態になっていた時(2019年1月)に、ネットで本国オーストリアや、そのほかの国でこの曲が歌われている動画を探したのだが、その中でとりわけ印象に残ったのが、オク・ジュヒョンのダンヴァース夫人だったのだ。
「え?!こんな若い女優がダンヴァースを演じているの?」という驚きとともに、その歌唱力と表現力に圧倒された。
ぜひ生で歌を聴きたい!
そう思って、数年前念願かなうと思ったのも束の間、インフルエンザで来日せず、ということだったので、2023年5月にやっと念願叶ったのである。
エリザベートの「私だけに」も、勿論よかったのだが、やっぱりレベッカが圧倒的によかった。
なんだったら生のミュージカル公演も見てみたい、そう思わされた歌だった。
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姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...
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作品情報
キャストなど
キャスト
新妻聖子、オク・ジュヒョン、キム・ソヒャン、真彩希帆
演出・音楽・振付等
読売日本交響楽団
太田弦(指揮)