世田谷パブリックシアターもこの作品を最後に、2026/4/1-2027/3/31まで丸々一年休館となる。
改修前最後の作品に立ち会ってきた。
Contents
観劇メモ
会場や観劇をした日など。
演目名
『コーカサスの白墨の輪』
会場
世田谷パブリックシアター
観劇日
2026/3/12(Thr)ソワレ ←初日
2026/3/24(Tue)ソワレ
未来設定で描かれる寓話の真理
ドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトによる本作を、事前の知識がない状態で観劇した。
上演台本・演出を手がけた瀬戸山美咲による本作は、舞台が大胆にも未来へと設定されており、そこにはハイテクノロジーと人間、そしてロボットの思惑が交錯する不思議な空間が広がっていた。
本作を象徴する場面として、床に描かれた白い輪の中に子供を立たせ、二人の女に腕を引かせて真の母親を決める裁判のくだりがある。
子供を気遣って腕を引けなかったグルシェこそが真の親であると結論づけられるこの寓話は、かつて子供のころに、別の物語で耳にしたことがあったが、本作がその出典であったのか!と驚きがあった。
華やかなキャストが支える物語
ストーリーテラーを務めた一路真輝は非常に華があり、舞台全体のアンカーとして作品の質を支えていた。
また、映像での活躍が印象的な眞島秀和を舞台で見るのは初めてであったが、長身で色気のある佇まいが、クズな裁判官という役どころにぴったりであった。
プリンシパルには若手の実力者が揃っており、非常に見応えのある布陣であった
音楽劇としてのジレンマ
主要キャストにミュージカル界で活躍する演者が名を連ねていたため、個人的には若干の消化不良を感じる部分もあった。
本作は「音楽劇」であり、いわゆる「ミュージカル」とは異なるらしい。
歌唱シーンはあるものの、音を浴びるような高揚感を期待してしまうと、物足りなさを覚えてしまう。
特に木下晴香については、その圧倒的な実力ゆえに、同時期に日生劇場で上演されていた『レイディ・ベス』のタイトルロールで観たかった、と感じたのが正直なところである。
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運営者情報
姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...
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作品情報
キャストなど
キャスト
木下晴香/平間壮一/sara/加藤梨里香
森尾舞/西尾友樹/武谷公雄/辰巳智秋/斎藤瑠希
大久保祥太郎/阿岐之将一/酒巻誉洋/浜野まどか
一路真輝/眞島秀和
【ミュージシャン】
Bass:
大林亮三
木村朋徳 <3/15(日)13:00、3/16(月)13:00/18:30、4/18(土)14:00、4/19(日)12:30のみ>
Guitar:
大舘哲太
鶴田伸雅 <3/22(日)13:00のみ>
Drums:小牧佳那
演出・音楽・振付等
原作:ベルトルト・ブレヒト(東宣出版 酒寄進一訳)
上演台本・演出:瀬戸山美咲
音楽監督:坂井田裕紀
美術:二村周作
照明:齋藤茂男
音響:井上正弘
衣裳:髙木阿友子
ヘアメイク:大宝みゆき
ステージング:松田尚子
歌唱指導:Meg(山口めぐみ)
稽古鍵盤:鳥居克成
演出助手:河合範子
舞台監督:田中直明
宣伝美術:相澤千晶
宣伝写真:皆川聡
宣伝衣裳:髙木阿友子
宣伝ヘアメイク:YOSHi.T
世田谷パブリックシアター芸術監督:白井 晃
