バレエを、まさか新国立劇場の小劇場で見ることになるとは思わなかった!
こんな近くで静謐なバレエを見ることができるなんて、なんて幸せなんだろう。
Contents
観劇メモ
会場や観劇をした日など。
演目名
『イノック・アーデン』
会場
新国立劇場 小劇場
観劇日
2025/3/9(Sun)マチネ
2人の役者と3人のバレエダンサー、そしてピアノの演奏
新国立劇場の小劇場は、好きな劇場の一つだ。
舞台と客席がものすごく近い。
しかし、この劇場で、まさかバレエがみられるとは思っていなかった。
田代万里生と中嶋朋子の朗読と、ピアノの伴奏をバックに、3人のバレエダンサーが物語を紡いでいく、静謐で美しい物語。
今回予備知識ゼロで劇場に向かったので、田代万里生は少しは歌うのかしらん?と思ったりもしていたのだが、歌は無し。その代わり、ナレーションから登場人物のセリフまで、朗読で物語をつづっていた。
中嶋朋子を舞台で見るのはものすごく久しぶり。もう前回がいつだったか思い出せない。
若きヒロインアニーのセリフから、村の婆ちゃんのセリフまで、受け持っていた。
3人のバレエダンサーは、揺れ動く心のひだを、繊細に丁寧に表現していくのだが、前から2列目センターというかなり近い席で見たこともあり、その表現の繊細さにどこまでも唸らされた。
特に、南江祐生のイノックの晩年の演技は素晴らしく、ひたすら愛しか感じられなかった。
これだけ近くで見ているのに、足音がほとんど聞こえない、特に秋山瑛のポワントの音がほとんど聞こえないのは、一体どういう重心のコントロールをするとそうなるのだ!と思ったぐらい。
妄想いろいろ
ヒロイン・アニーが、商才に長けた肝っ玉母さんだったら、この話のストーリーは全く変わってしまうが、そんなハッピーエンドもみてみたかった。
また、イノックが息を引き取る前に、アニーとフィリップの前に出て「俺は生きてるよ」と登場したらどんなストーリー展開になったんだろう?そうなったら、アニーはきっと罪の意識から死んでしまいそうだな。。。。
写真など
相変わらず、シンプルで芸術的なエントランス。
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運営者情報
姉本トモコ(@tomoko1572) 東京都出身の舞台芸術愛好家。 高校時代(1980年代!)から、セーラ服のまま劇場に出入りする青春時代を送る。 好きな場所は日比谷界隈、一番好きな劇場は帝国劇場。 ...
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作品情報
キャストなど
キャスト
田代万里生
中嶋朋子
秋山瑛
生方隆之介
南江祐生
※南江祐生の「祐」の字は、示(しめすへん)に右が正式表記
演奏:櫻澤弘子
演出・音楽・振付等
原作:アルフレッド・テニスン
作曲:リヒャルト・シュトラウス
翻訳:原田宗典
演出・振付:ウィル・タケット
音楽監修:アンディ・マッセイ
美術・映像:ニナ・ダン
照明:佐藤啓
音響:佐藤日出夫
衣装:柿野彩
映像:栗山聡之
ヘアメイク:山本絵里子
美術助手/舞台監督:深瀬元喜
協力:公益財団法人日本舞台芸術振興会
企画製作:tsp Inc.