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人間関係スルー力~そっと距離を置けばすべて解決

「話せばわかる」のは相手に聞く気があり、かつある程度の知性と冷静さを持ち合わせているときのみです。「人を見て法を説く」という言葉が私の最近のブームです。

各種辞典によると、この「人を見て法を説く」というのは、お釈迦様が仏法を説明するときに、相手の特性を良く見極めたうえで、相手に応じた臨機応変な方法で行った、という故事に由来するもの、とあります。

よって本来は、相手に合わせた対応の仕方をする、という意味なのですが、私はこれを発展させて、聞く気のない人、あるいはどこまで行っても話が噛み合わない人に話すのは、時間の無駄なのでスルーしよう、という意味合いで使うこともあります。

まあ、「スルー」も「対応」の一つといえばそのとおりですね。

時々ネットで見かける記事に、「本心をうまく伝える方法」「揉めたくないからといって黙っているのはダメだ」というのがあるのですが、私は、え?なんで?と思ってしまうんですよ。なぜって、だれかれかまわず自分の本心を伝える必要はないと思いますし、わざわざ揉める必要ってあるのかな?と。

目次

  • 正義の通じない相手を回避する対策
  • 元友人ともそっと距離を置いて円満に
  • 仕事関係者と摩擦を避ける工夫

正義の通じない相手を回避する対策

「痴漢にあったら逃げたり黙ったりせず、犯人を現行犯で捕まえるべきだ」・・・これまで聞いた中で、一番驚いたのはこの主張でした。

腕力に自信のある女性は、この対応も可能なのかもしれませんが、ほとんどの場合この対応はむしろ危険でしょう。

この発言をした人の信念は、「泣き寝入りしないのが自立した大人の女性」ということで、本人は過去に実際痴漢を追跡して警察に突き出したという腕の持ち主でもあります。

痴漢行為をする人を見過ごさず警察に突き出すことが世の中のためになる、というのが彼女の主張で、それはそれで大変立派だと思うのですが、この対応を全ての女性ができるかといったらほとんどの場合無理です。その人だからできることです。

こういう場合、私は、相手に逆上されてさらに攻撃される可能性を考えて「逃げる」一択です。とっつかまえたところで相手に道理が通じるとは思えません。また、自分に対して不快な攻撃をしてくる相手と積極的にかかわること自体も無益です。よって、いかにして相手と接点を減らすかを考えたほうがいいです。

ちなみに少し話はそれますが、痴漢に関しては、そもそもターゲットにならないための対策の方が先です。具体的には、肌の露出を控えるとか、身体の線を拾わないようなゆったりしたラインの服装をするとか、夜道を一人で歩かないとか、です。

ところで、イスラム教徒の女性が、ヒジャーブ(スカーフ)着用を義務付けられているのは、女性を不自由にしてコントロールしやすいようにするためだと思っていました。だって、たくさんの布を身体にまとっていたら動きにくそうじゃないですか。しかし、そうではなく、ヒジャーブは女性を守るためにあるのだと知って驚きました。

つまり、女性の髪や肌、ボディラインは「美しいもの」であり、その美しい部分はむやみやたらに人目につくようにしておくのは危険だから、だからたくさんの布で隠すのだ、と。

たしかに高価な宝石も、その辺に無造作に転がしておかず、どちらかというとおおっぴらにするよりは、そっと隠しておくものかもしれませんね。(高価な宝石を所有したことが無いので、わかりませんが・・・・)

・・・なので、ヒジャーブとまではいかなくても、コンサバティブで露出の少ない服装をしているほうが、不愉快な経験を回避できてよいのではないでしょうか。

元友人ともそっと距離を置いて円満に

以前、友人だった人に、私がされたくないことをされたので、やんわりと「私はそういうことが嫌なのでやめて欲しい」ということを伝えたことがありました。その時は私も、相手に理解してもらえるだろう、ぐらいに考えていたのですが、驚いたことに「いちいちうるさいことを言わないで、友達なんだからこれぐらいいいじゃん!」と逆ギレされてしまったのです。

これにはびっくりしました。

また「友達なんだからこれぐらい(のことをしたって)いいじゃん!」と言われ、その時に初めて、その元友人の考える「友達」の定義と、私の考える「友達」の定義が異なっていることに気が付いたのです。

つまり、私の考える「友達」というのは、相手の主義や志向を尊重した、どちらかというと親しき仲にも礼儀あり的なもの、一方で元友人の考える「友達」の定義は、多少無礼なことも許される仲、なんですね。

どちらが正しくてどちらが間違っている、ということはないと思います。

ただ、とっさに私が思ったのは、「私はあなたに礼儀正しく接してもらえる“他人”になりたい!」ということでした。

もちろん、絶交なんてことはしません。話が噛み合わなそうだな、と思ったので、そっと距離をとりました。具体的にはこちらから連絡をしない、何かお誘いを受けてもお断りする、というだけのことです。

私は、元友人が間違っていると思っていませんし、元友人の考える「友達」の定義というのはそれはそれでアリだと思っています。しかし、私の志向とは合わない、ただそれだけのことです。だから、摩擦が起きないところまで、そっと距離を置いたのです。こうすることでお互い不快に思ったり時間を無駄にしないですみます。

仕事関係者と摩擦を避ける工夫

令和になったこの世の中でも、まだまだ古いスタイルの仕事の仕方をしている人がいます。具体的には「残業している=頑張っている」と考える人です。

「残業している=頑張っている」と考えるだけならまだいいのですが「残業をしない=サボっている」と脊髄反射的に考え、残業をしない人を攻撃する人も一定数います。50代以上の人に多いです。

失礼ながら分析させていただくと、やるべきことと捨てるべきことの区別がつけられていない、マネジメント職がマネジメントをせずに作業をやってしまっている、全体を俯瞰して仕事をタスクレベルまでブレイクダウン出来ず部下にうまく指示が出せていない・・・などなどの理由で、効率的にやれば定時内で終らせることのできる仕事も、深夜までかけて仕事をすることが当たり前になっているのです。それだけではなく、そういう働き方が良いと思っており、そうしない人はけしからん、とすら思っているのです。

こういう人とわかりあうのは、不可能とは言いませんが、相手は古い価値観を信念のように持っているため、どんなに「長時間労働は生産性を下げる」とか「過労自殺問題から長時間労働を回避する時勢になっている」と説明しても、通じないことが多く、分かり合おうとする時間が無駄です。

かつて、クライアントから要求されたとおりのアウトプットを出しているにもかかわらず、「あなたは残業をしないよね、あなたは夕方に連絡がつかない、信用ならないよ」とクライアントから言われたことがあります。どうやらクライアントが夕方以降に私に連絡を取ろうとして連絡を取れなかったことを不満に思っているようでした。

もちろん契約上は、業務時間外にも対応しなければならない、というSLAを結んでいるわけでもありませんし、アウトプットに瑕疵(本来あるべき品質に達していないこと)があるわけでもないので、私が時間外に対応しなければいけない義務はありません。

SLAとは
サービスレベルアグリーメントのこと。
サービス提供者と委託者の間で交わされるサービスの範囲や内容の合意文書のこと。

最初は、話せばわかるとばかりに、そもそも契約上時間外の対応は必須ではないこと、業務時間外にもらった連絡には翌営業日の対応で充分足りていることや、アウトプットは契約どおりの品質で問題ないはず、などなど、理路整然と説明したのですが、なんと相手は感情的に怒りだしてしまいました。

長期的には、このようなクライアントとは今後はお付き合いを控える方向で考えるとしても、今目の前にいるクライアントを無視するわけにはいきません。

最終的には、相手の嗜好に合わせて、印象的に残業をすることにしました。もちろん、頻繁に残業することで自分の生活の満足度を下げるわけにはいきませんので、クライアントが不安になってこちらに連絡をとりたがる要因を洗い出し、それが発生しそうな時だけ、時間外にも連絡がとれるようにスタンバイすることにしました。

同僚には「あざとい!」と言われましたが、相手が古い価値観を信念のように持っているため、分かり合おうとする時間が無駄なのです。それならば、当方が負担にならない程度に「印象的な残業」をすることで、相手を安心させたほうが、摩擦も少なく、トータルで得をすると考えたのです。

なによりも、相手と揉めている時間って本当に無駄ですからね。

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